B-(8)-1 |
「どうしているのだと思う?」
トランプで負けそうになった。そのまま負けるのはいやだから、とちゅうで「もう止める」と言ってやめようとしている。
|
|
指導例
「今、何をしているの?」
「トランプ?」
「うん、そうだね。でもこの男の子、トランプをどうしている?」
「投げている。」
「そうね、ほら、こんな顔をしているよ。トランプを楽しんでいるの?」
「ううん、いやなの。」
「どうしていやなのかな?」
「わからない。」
「この子、トランプをしていて自分の思い通りにならなくて負けそうになったから、もう『止める』って言っているのかな。」
「ふうん。」
「〇〇ちゃんは、負けそうになって、いやになったことある?」
「忘れた。」
「覚えてない? じゃぁね、もしみんなで楽しくゲームをしている時に、こんなふうに突然『止める』って言ったら、他の人はどんな気持ちかな?」
と言いながら、2枚目を出す。
|
B-(8)-2 |
「他の人はどんな気持ち?」
楽しんでいる時に勝手にやめられたのでは、みんなもおもしろくない。 |
|
指導例
「いやだ。」
「えっ、どうして?」
「だって面白くないもん。」
「えっ、トランプが面白くないの?」
「ううん、面白くなくなるの。」
「あ、それまでは面白かったのね。せっかく面白かったのに、カードを放りなげて、いきなり『止める』なんて言われたら、いやな気持ちだよね。他の人も。」
「じゃぁ、一枚目のこの男の子はどうすれば良かったの?教えてあげようよ。」
「むずかしい。わかんない・・。」
そこで3枚めを出す。
|
B-(8)-3
|
「どうすれば良い?」
負けそうになっても、さいごまでやってみる。勝つ事も負ける事もあるのがゲーム。 |
|
指導例
「これ、さっきの男の子がゲームをした時の顔よ。負けた時の顔はどっち?」
「こっち(左)。」
「そうね、負けたら悔しいもんね。」
「じゃぁ、こっち(右は)?」
「勝ったんかな?」
「うん、そうね、きっと。勝ったらうれしいね。」
この男の子、ゲームをしたら、ずっと負けてばかりなのかな?」
「知らない。」
「〇〇ちゃんは、勝つ?」
「負ける。」
「そう。良くまけるの。くやしいね。勝ちたい?」
「うん。」
「何回も何回もやったら、勝つこともあるよ。負けた時、次はこうやって勝つぞと作戦を考えるのも面白いよ。」
「ふうん。」
「勝つことも負けることもあるのが、ゲームだものね。」
この後、勝ち負けに偶然の要素が大きい、ばば抜きなどのゲームをして勝つことも負けることもある事を実感させて、やりたい。
|