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 ソーシャルスキルトレーニング絵カード


●連続絵カードD:場面の把握と分析と対処



 これは「場面の把握と分析と対処」を学ぶための連続絵カードです。
 まずは1枚めの絵カードで、場面状況(登場人物の行動やことばや表情、背景にある情報)から、そのポイントと考えられる情報をつかみます。つまり、その場面での重要な情報と副次的な情報を見分けることで、課題を明らかにするのです。次に、その明らかになった課題を、自分の経験や既知の知識などを使って分析します。そして最後に、それらを元に有効な解決方法、対処法を考えます。
 絵カードの場面は、可能な限り情報を整理し焦点化した構成になっています。それに対して、現実の日常場面では、混沌とした雑多な情報が一斉に押し寄せてくることが多く、絵カードのようにすっきりと場面状況をつかむことは難しいと考えられます。だからこそ、現実の場面では、その読み違いや、判断や解決策の誤りも少なくないわけです。
 まずは、この絵カードの中の整理された情報を把握、分析し、対処法を考えるという練習をしてみてください。それが、現実場面での場面の把握と分析と対処を考える際の下準備の役目を果たすことになると思います。

イラスト構成リスト(A5サイズ 15組×3枚 計45枚)

  1. 一緒に絵を描こうと誘ったが断られた。相手がなぜ断わったのかを考え、どうすれば良いかを知る。

  2. 鉄棒で、隣の子の場所の取り過ぎがうまくできない原因だと怒った。本当にそうか考え、どうすれば良いかを知る。

  3. 「なぜあの子を叱らないのか」と先生に訴えたが先生は応じてくれなかった。その理由を考え、どう言えば良いかを知る。

  4. ローラースケートを貸してくれない子がいた。貸してくれない理由を考え、どうすれば良いかを知る

  5. 混んだ電車の中で大人の人に「そこ、どいて」と言ったら、大人の人は驚いていた。その理由を考え、どう言えば良いかを知る。

  6. 自分ばかりおいかけてくる子がいる。その理由を考え、どうすれば良いかを知る。

  7. 「あなたのこと、嫌いだけど遊んであげる」と言ったら相手が怒った。その理由を考え、どう言えば良いかを知る。

  8. 早く仕上げなければならないのに何もしていない子がいる。みんなが怒っている理由を考え、どうすれば良いかを知る

  9. ゲームをしたいが百円玉がない。本当にゲームはできないのかを考え、どうすれば良いかを知る。

  10. 同じ時間に保健の先生と担任の先生に呼ばれた。二人の先生がそうした理由を考え、どうすれば良いかを知る。

  11. 置いてあったコップに泥水を入れて遊んで怒られた。コップがそこにあった理由を考え、どうすれば良いかを知る。

  12. 見せてと言っても見せてくれないので怒った。相手が見せてくれなかった理由を考え、どうすれば良いかを知る。

  13. お医者さんに「先生の名は?」と聞かれ、名札を見て答えたが違うらしい。違う理由を考え、どう答えれば良いかを知る。

  14. ゲームがあまりうまくない人に「代わってやるよ!」と言ったのに、代わってくれない。その理由を考え、どうすれば良いかを知る。

  15. ほうきがこわれたが「古いのが悪い」のだから謝らなかった。何が問題なのかを考え、どうすれば良いかを知る。

指導事例

D−(1)
・D−(1)−1
「一緒にお絵描きをしようとさそったが、断わられた。さそった方の子はどんな様子?」

 怒っている。

「一緒に絵を描こうとさそったのに、断わられたのね。さそった子はどんな顔?」

 「怒った顔」


ここで、2枚目を出す。

・D−(1)−2
「相手は、どうして断わったの?」

 他の遊び(ボール遊び)をしたかったから。

「相手はどうして断わったの?何と言っていると思う?」

 「ボールで遊びたい」

「そうね、この子は一緒に絵を描きたかったけど、相手の子はボールで遊びたかったのね」


3枚目を出して、

・D−(1)−3
「相手の子も、自分と同じ遊びをしたいとは限らない。そんな時には、どうすれば良い?」

 どうしてもその遊びをしたいのなら、その遊びをしたい子をみつけてさそう。

 どうしてもその相手と遊びたいのなら、遊びは、二人で相談して決める。

「自分がしたいと思ったことと、相手の子がしたいと思ったことは違ったんだね。
他にしたいことがあるから断わった。それを怒るのは、おかしいね。怒らないで・・・どうしたら良い?」

 「一緒に遊ぶ」

「上の絵では、相手はボール遊びに行ってしまったみたい。
他に、一緒にお絵描きをしたいと思っている人を探すと良いね。いなかったら、一人でも描けるね。
どうしても、最初の子と遊びたいというのなら、どうしたら良い?」

 「ボールで遊ぶ」

 「そうね、どうしても一緒に遊びたいのなら、時には、そうやって相手に合わせてみることも必要かもしれないね」


D−(2)
・D−(2)−1
「この絵は、どういう場面?」

 そばにいる子に向かって怒っている。相手は怒られている理由がわからない。

「この絵どういう場面だと思う?」

「この子が、相手の子を怒っている」

「相手はどんな顔?」

「はてなって、不思議な顔」


ここで、2枚目を出す。

・D−(2)−2
「この絵を見て考えて。場所をとりすぎていたら、何ができないと言って怒っている?
本当に、相手は場所を取りすぎている?」


 鉄棒の練習ができない! 技もできるようにならない!と怒っている。
 でも、相手は場所を取りすぎてはいない。

「怒っていた理由は何だった?」

 「相手が場所を取りすぎ」

「取りすぎている?」

 「取りすぎ」

「ここ、真ん中だね。相手の方が広い?」

 「広くない」

「同じだね。取りすぎているように思ったけど、勘違いだったね。
あれ、この子『だからできないんだ』って言っているけど、何ができないの?」

 「?」

「鉄棒で、何をしたいの?」

 「さかあがりとか・・。」

「そう。さかあがりなどの技ができるようになりたいんだね。
できるようになりたい時にするのは?」

 「練習!」

「そうね。相手が場所を取りすぎているから練習ができないと言って怒っていたんだね」


3枚目を出して、

・D−(2)−3
「どうすれば良い?」

 技ができない理由を他の人のせいにしない。半分の場所を使って練習を続ける。
 やり方がわからないから教えてと、友だちや先生に助けを求める。
 友だちのやり方をまねて何度もやってみる。

「この子、うまくできないのは相手のせいだと勘違いしていたけど、
もしかしたら、練習のやり方がわからなかったのかもしれない。
こんな時はどうすれば良いの? 周りの子や先生にどう言えば良いの?」

 「うまくできない」

「そうね、うまくできないから?」

 「うまくなりたい」

「そうね。『うまくなりたい』という気持ちは大事だね。そのために、何を頼めば良いのかな?」

 「手伝ってください」

「そう、そう。手伝ってとか教えてとか言えば良いね。他に、友達のやり方をしっかり見るのも大切なことだね」


D−(3)
・D−(3)−1
「この子は先生に “だれが何をしたこと”を叱っほしい?」

 女の子が落書きをしたこと。

「この子、先生に何か言っているよ。何と言っている?」

 「さっきの子、どうして叱らないの」

「うん。多分、この子は、女の子が落書きをしているのを見たんだろうね。先生はどんな顔?」

 「不思議そうな顔」

「先生は何が不思議なの?」

 「?」


ここで、2枚目を出す。

・D−(3)−2
「先生は不思議な顔をしている。どうして? どうして先生はこの子の訴えに応じてくれない?」

 先生は落書きをしている子を見ていないから“さっきの子”と言われてもわからないから。


「さっきの子って誰のこと?」

 「?」

「1枚目の絵を見てごらん」

 「落書きをしている女の子?」

「そう、そう。先生はその子が落書きをしたのを見ていたの?」

 「?」

「1枚目の絵。落書きをしているのを見たのは、この男の子。先生は見ていないよ。見ていないから、さっきの子って言われても、先生にはわからないね」


3枚目を出して、

・D−(3)−3
「この子は、どうすれば良い?」

 自分は知っているが、見ていなかった先生はそのことを知らない。
 まずは先生に、落書きをしている子がいたという事実を伝える。

「この男の子は、落書きはしてはいけないと先生に注意してもらおうとしたのね。直接はそれを見ていない先生には、まずどう言えば良い?」

 「女の子が落書きをしていました」

「そうそう。そこから説明することが必要ね」




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